MBA留学⑧ バブソン Japan Trek (東京編)
バブソン Japan Trekとは
バブソンでは、毎年夏の時期に2週間程日本を訪れ、entreprenershipに関連する企業や官公庁などを訪れて、日本のentreprenershipについて学ぶという授業があります。2016年は、東京、名古屋、京都、熱海を訪れる内容でした。参加定員は15名ですが、毎年その4倍以上の申し込みが来る超人気授業です。バブソンの日本人教授である、山川教授が引率されます。私は、2016年にTA(ティーチングアシスタント)として参加しました。
(最終日のアルムナイも交えたディナー)
TAの仕事
TAの仕事は、主にaftre 5の企画です。多くの参加者の外国人にとって、日本は初めての訪問なので日本の文化がしっかり伝わるように、レストランや訪問場所などを企画することです。しかし、実際は日本ではあまりに英語が通じないことが多く、通訳としての仕事も結構多かったです。外国人と一緒に日本を見ることで、今まで気づかなかった日本の良いところと悪いところが良くわかりとても貴重な機会となりました。
ハイライト
私が京都が好きだということもありますが、参加者の最も満足度の高かったのが京都でした。観光という意味だけでなく、創業数百年を超える企業がたくさん存在しており、そうした企業の経営哲学に外国人の生徒達は深く感じいっていました。
東京での企業/官公庁訪問(一部紹介)
経済産業省
アメリカと比較すると良く思うのが、日本の官公庁はとても良く取り組まれているという印象です。資金などをはじめとした支援制度などバックアップはかなり揃っています。日本の問題は起業をするプレイヤーの数が少ないです。
2014年、1,440万人ものアメリカ人が独立して働いている。これは米国における労働者人口の6.6%にあたる出典 Babson College
2012年、日本での起業者は、22.3万人。労働人口が6400万人ほどなので、労働人口の約0.4%。
出典 中小企業白書、厚生労働省
圧倒的に少ないです。この大きな理由は、社会の起業に対する寛容さではないかと思います。アメリカであると、起業家に対する憧れは大きく、同じ商品があれば起業家が携わっている商品を選択をする消費者が多いというのが事実です。一方で、日本の場合、起業家は変わっている人、という印象が強く、商品を選択をする場合も安心感から日本の大企業が携わる商品を選択することが多いと思います。こうした大企業主義の実情に、外国人はとても不思議そうでした。また、失敗した起業家に対する寛容さも大きな違いと思います。アメリカであれば起業の失敗は、経験として寧ろ評価されますが、日本の場合は自己破産した場合、もう一度代表者になること自体も難しいのが実態です。
サムライインキュベート
サムライインキュベートは、日本では品川の近くにあり、起業家に対して直接投資をするとともに、co-workingスペースを提供しており、多数の起業化が品川のオフィスで働いております。2名の起業家に話を伺いましたが、ビジネスへの考え方やスタンスなど、国籍を問わず起業家に共通するものがあり、外国人生徒達も積極的に議論を交わしてました。
東京でのアフター5 (一部)
ロボットレストラン
Tripadvidorを見ると上位にあるのもあり、外国人生徒からの要望でロボットレストランに全員で行ってまいりました。1日複数回の講演があるのですが、1回は100人が定員で、毎回満席です。殆どが外国人観光客で私たちの回は、私以外はすべて外国人でした。音楽と光とロボット(リモコン式)が奏でるshowです。外国人の反応は人によってまちまちでしたが、このぶっ飛んだ演出を"clazy"だと言って楽しんでいる人達が多かったです。説明も商品の販売も英語で実施されており、演者のキレも含めてとても訓練されている印象を受けました。私も良い経験になりました。
ゴールデン街
”ローカルな新宿が見たい”という要望をうけ、ゴールデン街に行きました。1つのバーを貸切状態にできたので、そこで楽しく飲み明かしました。途中日本のテレビ番組の撮影を受けたりと。(外国人観光客に取材するもの)
彼らは本当にお酒が強いので、私は1時間くらいで帰りましたが、その後朝方まで飲み明かしたようです。このゴールデン街の持つ独特の雰囲気を大変気に入ってくれてました。店主曰く、最近はゴールデン街にも外国人観光客が増えてきているようです。
秋葉原
希望者を募って秋葉原に行きました。主に男性でしたので、ラジオ会館に訪れました。ご存じのとおり、日本の漫画やアニメは想像以上に世界に広まっていて皆しっているため、そのフィギュアには感動して購入したり、友人へのお土産に購入していたりと好評でした。ラジオ会館にはアニメ漫画以外にも、旧車のプラモデルなどを多数扱う店舗もあり、自動車好きのアメリカ人はずっと興奮してみてました。
www.akihabara-radiokaikan.co.jp
感じたこと
東京は広く、あまりにも見るものが多いので、観光を紹介して案内することがとても難しかったです。世界最大の人口を持つ東京大都市圏。この効率的な都市に魅入られている外国人が多く、英語や会計など部分をクリアしていけば、今ある東京のコンテンツで外国人を魅了していくことはもっともっとできる、と感じました。特に欧米の方に多いのは、ローカルのものや、他の観光客があまり行かないような場所での体験にとても価値を感じるということです。日本の持つ歴史、文化の独自性はそうした好奇心を満たしてやまないです。語学の壁さえなければ、きっとどんなお店でも外国人観光客を魅了することができるのではないでしょうか。
会計
どこのお店でも日本の現金主義に困りました。海外だと現金を使用することはほとんどなく、割り勘もカードで勝手に実施してくれたり、送金アプリが普及してたりするので、会計時がとてもスムーズなのです。日本にいる時は気にならなかったですが、いちいち現金を顧客側が割り勘するのはとても手間でした。。また、多くのお店がまだまだ英語対応は無く、自分達だけで行ったお店で苦労している外国人は多かったですが、どこでも美味しいその味のクオリティには感動してました。
交通
綺麗で正確な日本の鉄道は、心底全員感動してました。Suicaなどの日本独自の仕組みに最初は手間取ってましたが、それ以降正確で英語表記もあるので、皆自由自在に東京を行き来できていて楽しそうでした。
(C)2016 daikimatcha
南米コロンビアへ 2016年8月
コロンビアに行こうと考えたきっかけ
親戚がかつてコロンビアで働いていたことがあったが、当時「誘拐されて危険だから、絶対行ってはいけない」きつく言われていた。しかし、その親戚は本当にコロンビアが気に入り、死ぬときまでコロンビアにいたため、いつかいってみたいと思うようになった。Babson Collegeに行くことになり、コロンビア人の友人もでき、現地の詳細な紹介をしてもらえる状況ができたこと、情報収集する中で、過去に比べて随分と治安が改善したらしい、ということを聞き、行くことに決めた。
コロンビアの基本情報
コロンビアは、人口4,700万人を抱え、南米ではブラジルに次いで2位。(Wikipediaより)1人あたりGDPは、2016年で5,194USD(世界経済のネタ帳)※日本の1人あたりGDPは2016年で34,870USD(世界経済のネタ帳)。南米ではウルグアイ、チリ、ブラジルに次ぐ。
産業では、珈琲、エメラルド、バラなどの産業が有名。
珈琲の生産量は2013年で、ブラジル、ベトナム、インドネシアに次いで4位。(グローバルノートより)
エメラルドの生産量は2000年で、世界の60%を占めて首位。(Wikipediaより)
バラの輸出額は2015年で、世界3位を占める。(Growより)
観光の印象(首都:ボゴタ)
ボゴタは、赤道に近い場所にあるが、標高2500m以上の場所に位置するため、日本の秋のような気候が年中続く。人口は800万人を越す大都市だ。
(モンセラーテの丘よりボゴタ市内の一望)
ボゴタは、東側に山が連なっており、ざっくりいうと、北側が新しくて発展しており安全な場所、南側がスラムなどがある場所です。コロンビアの友人には、「迷ったらとにかく北にいけ」と言われました。
特にParque De La 93のあたりは、治安が良く、夜でもオシャレなバーやレストランが多いため、友人からはこの当たりで宿をとることを勧められ、実際に泊まりました。
イメージでいうと、六本木界隈のような感じでしょうか。実際に行ってみて、夜でもとても治安の良い印象でした。中心部も昼間はとても治安は良かったです(夜は現地の人でも17時以降はあまり歩かない、といっていましたが)
訪れた場所
ボゴタにしか滞在できませんでしたが、市内ではいろいろ廻ったのでそちらをご紹介。
エメラルドミュージアム
(ミュージアム内にあるエメラルドの鉱脈)
ボゴタの中心部にあるエメラルドミュージアム。150yen程度で、英語orスぺイン語でのガイド付きでみることができます。ミュージアムは、エメラルドの鉱山の洞窟を再現した作りになっており、いくつかのエメラルド鉱石のパターンを見ながら説明してくれます。その後、数々の高級エメラルドを他の国のエメラルドとの比較付きで紹介してくれます(この部分は写真NGでした)
ゴールドミュージアム
こちらもエメラルドミュージアムからすぐの場所にあります。ゴールドミュージアムは、コロンビアの持つ長い歴史を金にまつわる展示物とともに掲示されています。インカ帝国など数千年にわたる歴史の解説が丁寧にされております。
カテドラル
ボゴタには、スペイン統治時代に作られたたくさんの教会(カテドラル)が今も美しく残っています。スペインが治めていた国には、どこにもこうした綺麗な教会があるので、その影響力の強さにはいつも感嘆します。
ボテロミュージアム
こちらには、コロンビアの有名な画家フェルナンドボテロの作品やそのコレクションが展示されております。無料です。非常に特徴的な絵で、すべて丸みを帯びています。とても印象に残る作品が多く、思わず見入ってしまいました。
(ボテロが描いた、モナリザ)
食事
やはり、珈琲は本当に美味しいです。現地の方に美味しい珈琲店を二軒紹介して貰って行ってきました。どれも新鮮でひきたてなので香が良く最高でした。産地ごとに豆の特徴が異なっており、その解説が解かり易くされていたのも面白かったです。
コロンビアは、こうしたスープ料理が結構多いです。豆やイモ類が中に入っています。味付けはシンプルで日本人の舌にも合うので、私はコロンビア食を満喫しました。また、肉の産地でもあるので、雄大な大地で育てられた牛肉も美味しいと評判です。
最後に
今回一番の感想は、想像とずいぶん違って、安全で楽しい国ということでした。日本にいると遠すぎてあまりに馴染みがないのですが、昨今の政府による治安改善の取り組みなどから、アメリカなどからは多くの観光客が訪れます。コロンビアは太平洋とカリブ海どちらにも面しており、それぞれのビーチリゾートがあるほか、東はアマゾンに面する、実に多様な環境を持った国です。是非皆様も、リサーチの上、訪れてみては如何でしょうか。
(C)2016 daikimatcha
経営再建⑯ ~裁判出廷(後編)~
弁護士との相談
訴訟の取下げ
誠実であること
経営再建⑮ ~裁判出廷(前編)~
2度目の訴訟
詐害行為
破産手続き
経営再建⑭ ~販売施策の失敗(後編)~
売上施策の結果
誰の声を聴くべきか
出店場所による施策の制限
顧客層のミスマッチ
経営再建⑬ ~販売施策の失敗(前編)~
売上を向上させるというのは、思った以上に非常に難しいものだった。自分で良かれと思って行った施策も裏目に出ることもある。以下は、自分が行った施策の中でも、学びの大きかったものの一つだ。
新規店舗の売上
リピート率の低さ
お客様へのアンケート
売上施策~サイズ・価格の変更~
MBA留学⑦ ~日本の英語教育への危機感、英語力の向上法(後編)~
TOEFLとTOEIC
海外の大学院や大学に入る場合、TOEFLという英語のテストを受けることになる。TOEFL(iBT)は、Reading, Listening, Speaking, Writingの4セクションから構成され、受験時間が4時間にも及ぶテストである。アメリカの上位MBAを受ける場合、各セクション30点満点の合計120点満点中、100点が足切りのラインとなる。Harvard MBAでは足切りが109点だ。 私の場合、留学前に5ヵ月間TOEFLの勉強をして、102点(Reading23, Listning28, Speaking26, Writing25)というスコアを取った。留学を真剣に検討される方は、もっと前から準備を行うことを強くオススメする。