MBA留学 ⑫ アメリカの保険事情 その1
オバマケア
アメリカの保険制度は、日本の社会保険と随分と異なる。元々”自己責任”という考え方が強い国なので、そもそも国民皆保険、という制度自体が存在していなかった。
そこに、聞いた方も多いと思われる”オバマケア”という制度をオバマ大統領が導入したのである。
オバマケアについては、様々なサイトで説明されているが、端的にいうと、元々所得が低く、一切の保険に入っていなかった人が数千万人という規模でアメリカにはいた。そうした人が予期せぬ事態などで、医療機関に世話になり場合によって多額の借金を抱えてしまうことなどが多く、そうした状況を打破するために導入された。ちなみに、オバマケアの発動以降、アメリカ国金は保険制度に入らなければ、法律的に罰せられるほどの強い効力を持つ。
アメリカの保険の種類
今回、この記事を書こうと思ったのは、本当に私が苦労をしたからだ。アメリカに渡った日本人でこうした思いをする人を一人でも減らしたい、と心から思っている。
年々、社会保障の負担額が増し、今後、維持できるかも良く争点になる日本の保険ではあるが、本当に素晴らしい制度だと相対的に見れる今、思う。(財政が続けば)
オバマケアは、失敗だと言われることが多いです。理由はいくつかあると思うのですが、私の実体験やバブソンの保険担当者との会話で思う大きな理由は2つ。
まず、オバマケア以降、数多くの保険が乱立しました。半端じゃない数です。保険のカバー内容などすべてを網羅することは到底常任には不可能で、バブソンの保険担当者ですら、「良くわからない」という事態。
さらに、後ほど記載しますが、保険の仲介機関となる公的な組織が駄目すぎる。アメリカの公務員(国の中枢のエリートたちではなく)は日本と大きく異なり、仕事のセーフティーネット的な要素が大きく、本当に本当に本当に質が低い。完全に仕事になっていないため、機能していない、というのが実態。
要するに、公的に所得の低い人たちをカバーする、というのが目的だったと思うのですが、それを担う、公的な人達のレベル、および設計が悪くて機能していない。
今まで普通に保険に入れていた人たちは、保険料があがり(今まで入れなかった人も入れるようになったため)、制度が複雑になって不満。この辺がリアルなアメリカ人の思い。
保険で苦労した背景
バブソンMBAの場合、生徒に関しては、最高の保険を学校経由で購入することができる。しかし、困ったのは妻のケースだ。殆どの学校は、家族の分まで保険を提供しているが、外国人比率が他の学校の3倍は多いバブソンでは3年ほど前に家族保険を廃止した。理由は明確。妊娠して子供を産む人が多く、費用がかかりすぎてしまうということ。大変優秀であるものの、パキスタンやベネズエラ、中国、韓国など、本国の情勢(経済や政治的に)が芳しくない学生は、本気でアメリカに永住したいと考えている人が多い。そうした人にとって、アメリカで出産する、というのは、今後グリーンカードなど、アメリカでの永住権を取得するうえで、大きな武器となるのだ。バブソンの生徒達の中もそうした選択の一つとして、アメリカでの出産を留学中に、と考える人が多いのも事実である。
日本人学生で家族で来られている方は、日本の旅行保険を家族にかけている方が多いが、妊娠/出産は対象外、というのが常だ。私達家族は、留学によって、猛烈に働いていた時よりもはるかに時間ができるため、子供を考えるにはちょうど良いタイミングかな~。くらいの気持ちで考え、自ら出産/妊娠もカバーする保険を探し購入していくことになる。
保険の種類
入り方の種類
大きく3種類ある。
1つは、上記に記載したように、学校や会社など、所属する組織経由で買う方法だ。できるなら、絶対にこれが良い。間違いなくこれが良い。色々調べた後だからわかるが、費用的にもカバーされる内容的にもバブソンの生徒向けの保険は最強。他の学校も同じと思う。入会するのに、数多くの予防注射や健康診断書の提出など、保険側のリスクを軽減する処置を多数求められますが、本当に費用対効果が高い。会社などが採用の時の売りとして、良い保険に加入できること、をアピールポイントとして挙げることが多いのも事実。日系のグローバル企業から派遣されている方は、会社経由で保険が提供されると思うので、それが絶対に良い。(カバーの範囲などは確認する必要)
2つめは、所得が極めて低い人たち向けに提供されている保険です。値段は安いが、所得証明と提供される医療のレベルに疑問があったので選択肢にいれなかった。
最後は、私が購入をした方法。
Massachusetts Health Connectorという公的な機関から、民間の保険を購入する。
最悪なことに、民間の保険から直接購入することはできず、必ず、このHealth Connectorを通さないといけない。本当にこのHealth Connectorの悪名はアメリカ人の中でも有名で、私も実際にやり取りをして最悪でした。半端じゃないくらいまともに仕事をしてくれない。詳細は後ほど書きますが。
このHealth Connectorに対して、必要書類、パスポート、I20などおよび初回の保険料を小切手で支払いを行い、申請者に保険に入る資格があれば、入れる、という仕組みになっている。
保険の種類
本当に数百あります。会社だけでも、数十社。
保険によって、カバーされる項目が違うのはもちろんですが、使用できる病院及び先生も大きく異なる。
アメリカは格差社会です。病院、先生によって、大きくレベルは異なり、良い病院は日本よりも素晴らしいが、悪い病院は、、、という状況。
アメリカでは、担当医を必ずつけないといけません。どんな病気でも、その担当医から紹介をしてもらう、仕組みになっているので、信頼できる担当医およびその担当医に空き(もてる患者数に上限がある)があることが極めて大事。
したがって、どの保険を選ぶかが、値段だけではなくクリティカル。
進められた保険会社
バブソンの保険担当者から勧められた保険は、3つ。
Blue Cross Blue Shield。バブソンの学生向けもこちらの保険です。私も結果こちらを購入した。
それから、harvard。 そしてtufts
https://www.harvardpilgrim.org/portal/page?_pageid=1391,1&_dad=portal&_schema=PORTAL
どれも、Health Connectorのサイトからプランを選択することができます。
MBA留学⑪ バブソン Japan Trek 名古屋編
トヨタ自動車訪問
名古屋への訪問は、トヨタ自動車訪問のためでした。
現社長の豊田章男社長は、バブソンMBAのご出身です。
卒業生ということで、多数の学校がトヨタ自動車を訪れる中、我々には毎年特別にさまざまな趣向をこらして頂いております。トヨタ創業の歴史が残る、鞍ヶ池記念館、そして工場見学、自動車博物館など、盛りだくさんであり、中でも、我々の訪問をコーディネートして下さり、付き添って頂いた担当の社員の方々の完璧な段取りと御もてなしは、「流石世界一のトヨタさん」とすべての学生を虜にしたのでした。
トヨタ自動車とは
世界最大にして、日本一の企業でもあるトヨタ自動車。
アメリカでも圧倒的なプレゼンスを誇り、世界の誰もがしる超グローバル企業のトヨタ自動車。そのオペレーションや技術力の高さは、"kaizen", "kanban"など日本語が外国語となり、アメリカのどのビジネススクールでも名前がでてくるほど。
全世界でグループ合計1,000万台近くを販売するトヨタ自動車だが、私が驚いたのは海外生産比率がここ10年で大きく上がっていることです。これだけの規模にTOYOTAイズムを浸透させることの大事さ、それができるが故の強さを感じます。
様々な状況を鑑みて、この規模で会社としての構造展観をはかりこれからくる、新しい自動車の潮流、”環境技術”、”自動運転”などに積極的に取り組んでおられるトヨタ自動車は、日本人として、本当に誇らしいし、この先も世界一でいて欲しいとこころから願っています。
訪問した時には、丁度ウーバーへの出資が発表された時期で、こうした今後の自動車業界の戦略についても生徒全員が強く興味をもっていました。
鞍ヶ池記念館
美しい庭園と池が広学、鞍ヶ池記念館。こちらは、トヨタ自動車、創業に関連する展示物が多く、entrepreneurshipに満ち溢れた場所です。
冒頭、アメリカ出身のトヨタ自動車の社員の方から、トヨタ自動車の説明があり、その後ディスカッションという時間を頂きました。バブソンということもあり、創業期を含めたentrepreneurshipに関連する話題が中心になりました。
こちらは、初期にトヨタ自動車が生産したトラックが故障してしまった際に、トヨタ自動車のスタッフが駆けつけて対応した時に様子を展示したものです。この模型を見た時に豊田章男社長は、「ここに3人の豊田佐吉(創業者)がいる」と仰られたそうです。
お客様に頭を下げる佐吉、車の下に入って自ら直す佐吉、すぐに駆け付ける佐吉。
こうした創業者のentrepreneurshipを章男社長が理解され実践されていることが、素晴らしいことで、世界一になって尚トヨタが進化をし続ける企業である1つの理由のなのだろうと感じ入りました。
こちらがトヨタ自動車が製造した国産自動車。当時、アメリカがはるか先端をいっていた自動車産業を前に、日本が挑み、形にした第一号。
こうした数々の訓示も掲示されており、大変意義深い時間を過ごすことができました。
こちらの記念館で昼食をいただくことになるのですが、その味は格別。それに加え、上記の写真のようにアレルギー表記が完璧なまでにされています。宗教上の理由や、アレルギー、さらにはベジタリアンなど、海外ゲストは食べれる食事と食べれない食事が本当に千差万別です。こちらも完璧にされるおもてなしに、皆感じいっておりました。(あまりに日本の飲食店の対応ができていない分、という側面もありますが、、)
高岡工場
ハリヤーやオーリスなどの生産している高岡工場。just in timeと呼ばれる必要な部品を必要な分だけ、という生産方法の説明を受けながら、実際の流れを目の当たりにしました。
次々と部品が着、それを製造員の方がスムーズに作業されていく様子は圧巻です。一定時間ごとに休憩時間があり、全ラインが止まる、のも印象的でした。
さらに、製造ラインには、同じライン上に複数の種類の車が次々に着、皆さんが組み立てられていきます。女性工員の方も目につきました。
トヨタ博物館
トヨタだけではなく、世界中の貴重な車が展示されています。
トヨタのモノづくりにかんする考え方。「ものづくりは人づくり」
バブソンMBAには、レオナルドというアルゼンチン人がいて、彼はアルゼンチンのトヨタの工場管理者として働いていました。レオナルドは本当にトヨタ自動車を愛し尊敬していて、そのしぐさ、考え方は「日本人か?」と時に思っていますほどTOYOTA WAYが染み込んでいます(笑) 地球の裏側にあるアルゼンチンの社員にまで、そうした考え方や哲学を浸透させることができている、トヨタ自動車の凄さに改めて感動します。
最後に
トヨタ自動車の皆さま、本当にありがとうございました。
未来を想起させる商品。
これからの潮流、環境技術/自動化運転など、異種格闘技戦ともいえる自動車市場の中においても、引き続きEntrepreneurshipと先人の築き上げた組織を導いて、世界をよりよくしていって頂けると信じています。
(C)2016 daikimatcha
経営再建⑱ ~工場移転(後編)~
工場移転の方針
デットラインが決まり、「自社製造」か「OEM製造」かを迫られるなか、私が判断したのは、その両方である。
当該製菓会社の製造ラインは主に2種類あった。
より人手と手間がかかるイースト系の商品Aと、冷凍耐性があり機械での作業がある程度可能な商品Bである。
イースト系の商品Aは自社での製造、商品Bを別会社にOEM製造を依頼。
また、移設する時期を2回に分けることで、買収当初に起きた混乱を少しでも分散する方策をとることにした。さらに、製造部門のKさん、SさんをそれぞれA商品、B商品の長とし、人手を要するA商品の移設時期を後にすることで新規採用の時期に幅を持たせることにした。
A商品は当該ブランドの看板ともいえる商品。私自身が、直接現場に行って管理ができる場所での製造を行うと心に決めていた。
移設
B商品のOEM契約
当該ブランドの再建に欠かすことのできないパートナーとの出会いがあった。I社長との繋がりから知り合うことになる、神戸のS社だ。洋菓子業界でも名の知れた会社で、特に製造に強みを持つ。本拠は神戸だが、関東にも広範に店舗を持ち、製造工場も有していた。
元来、信頼できるOEM先を見つけることは大変難しい。まず、新参の会社は、製造依頼を受け付けてもらえないどころか、問い合わせメールなどをしても返信すらないのが常である。レシピや製造工程などに代表されるように、信用商売でもあるので、紹介などが無いとなかなか取引を行うのが難しい。
I社長のお力もあり、S社の代表者と私自身も良い関係を構築することができていた。そこでB商品の製造ライン移設の相談をした。同じ製菓でも、設備も随分違うので普通ならば絶対に受けてもらえない。
しかし、関東工場の物置となっていた一部屋を開けて頂き、かつ運送費用などの立替なども受けて頂いた。さらに、Sさんと共に働く工場のメンバーを何名かだしてもらい、OEM契約を締結させて頂いた。この時の御恩は忘れられない。この先、私自身もS社の経営のお手伝いをすることになっていく。
B商品のライン移設
B商品のライン移設をスムーズに行うため、移設日の数週間前から製造ラインが1週間止まったとしても納品が滞ることのないように商品の冷凍ストックの貯めこみを実施し始めた。
ラインの移設は、移動による機械の不調、移設先での電源不具合、製造者たちのスキル不足など、様々なリスクを伴うため、十分なゆとりを持つ必要があることを買収当初、OEM会社が陥っていた混乱を目の当たりにしていたために肌感覚で分かっていた。
移設の1月前からSさん、Kさんともに既存のOEM会社の製造ラインに入って入念な作業確認をするとともに、B商品の移設時にはKさんもフォローに当たれる体制をとっていた。この先何度も助けれれるのだが、Kさんは機械にも強く、自分自身で製造ラインの修理などができるのだ。さらに、機械の販売代理店にも連絡し、移設後、スムーズな稼働ができるようにバックアップをしてもらう耐性をとった。
こうした入念な準備と、Sさんを始めとする社員の頑張りで、大きなトラブルが起こること無く、弊社の製造スタッフであるSさんと、強い信頼関係のあるS社のスタッフによる製造ラインがここに生まれたのである。
新設ラインで出来立ての当該ブランドの商品を食べるのは格別であった。
依然として厳しい状況ではあったが、光が見えてきた瞬間であった。
(C)2016 daikimatcha
経営再建⑰ ~工場移転(前編)~
苦悩
夏場の施策
新規店舗は上手くいかず、裁判にも追われ、元々製菓が売れ辛い夏季に突入したということもあり、この時期は本当にシンドイ時期だった。店舗展開をして気づくのだが、打つ手が無いのである。新規施策をどんどん打ってそのPDCAを廻すという方法が、店の設計上新規施策の実行ができないのである。例えば、駅ナカの持ち帰り店だと、お店の構造上、飲み物の取り扱いができない、、暑い夏に製菓しか売れないのでは難しい。。それでも、中には新規投資により、軽飲食の許可が取得できる店が一部あった。
ドリンクの販売ができるお店は全て変更し、夏限定のドリンクメニューを。カフェが併設しているお店では、ドリンクメニューの拡充と、冷たい製菓などの販売をして、底上げを図った。
根本的な解決
しかし、元々のベース売上が下がっているので、夏の施策も、濡れ手に粟の状態だった。どんどんなくなるキャッシュ。。。
この事業を始めた当初から感じていた若干の違和感を改め感じた。売上施策のための商品開発、商品の改良がOEMというスキームにより、一切封じられているのである。そもそも、高価格帯で商品の品質が高いことが当該ブランドの強みなのに、材料の質向上もOEMとの交渉でままならない。NYは深夜に製造して早朝配送を行っていたこともあり、より新鮮な状態で商品を届るべく深夜製造をOEMに提案しても、、、OEM側としても、大量発注していた弊社の旧店舗が無くなったことで製造売上が急激に下がり、固定費削減を実施していた。そういった状況で品質をより上げる施策、というのは無理な相談だったのだと思う。すべてが悪い方向へと向かっていた。
やはり、商売の本質はリピーターの獲得が必須で、高品質ブランドである以上、その商品の品質に私自身が深く関与し、最高の状態の商品をお届けしないといけない、と強く心に決めた。
OEM先からの申し出
契約解消の申し入れ
製造に関してより強く考えていた最中、OEM会社の社長から会いたいとの連絡が入った。通例は、私が工場の様子を見がてら、先方を訪れるのが常であったが、今回は「是非お伺いしたい」とのことだった。当然、ある程度話は予測された。
「OEMを辞めさせて欲しい。」との申し出だった。
詳しい状況などの話を進めると、弊社同様、当初の混乱こそあったもののある程度売上ボリュームのあった最初の3カ月は想像以上の利益がでていた。とのことだった。しかし、旧店舗が無くなり売上ボリュームが減少していく中で、部門は赤字転落。先方も台所事情が決してゆとりがあるわけでは無い状況の中で、銀行を始めとするステークホルダーを納得させらない、とのこと。
想像はしていたことだし、本来的にいうと自社製造ということは再起に必須ではあるが、想定よりも急であったし、幾つもの課題が頭に浮かんだ。
移転に当たる課題
移転に当たって考えなくてはならないのは、自社製造か新たなOEM先を見つけるか、ということである。
商品の質向上などのメリットを考えると、自社製造だが、弊社が抱える製造スタッフはわずか2名。合計5店舗を支えるには10名以上は必要である。
限られた時間で、8名を新規採用して製造ラインを動かすことはできるのか?
また、弊社の製品は、生鮮品である弊社商品を毎日欠かさず店舗に運営していく必要がある。さらには、卸先のお客様もいる。
さらに、重量の大きな生産設備を運送すると、運送費をかなり要する。そのお金はどうするか。
そもそも、工場は何処にするのがベターか?、OEM先は見つかるのか?
OEM契約の終わりが決まった中、数々の超えなければいけないハードルがあった。
(C)2016 daikimatcha
MBA留学⑩ バブソン Japan Trek 京都編 その2
京都観光(神社仏閣など)
伏見稲荷大社
伏見稲荷大社は、tripadvisorの人気ランキングで首位。圧倒的な鳥居のインパクトに日本人、外国人問わず、魅了される。
大社全体が山となっており、各人が好きなスポットを探せることも、外国人が楽しんでいる要素の一つだっだ。皆通行人が入らない場所を目指してひたすら頂上を目指していた。一緒に同行した何人かのfacebookのプロフィール写真が伏見稲荷に変更されてたことからも、相当インパクトのある絵柄なのだと思う。
参道には、露店が多数でており、手軽に食べれる焼そばやお好み焼き等も人気。職人さんが作った小物もお土産に購入していました。
清水寺
これまた超有名な清水寺。秋の紅葉の時期は朝から晩まで殺人的に混雑する清水寺。蒸し暑い5月末でしたが、参道は通れないばかりの人混みでした。
お寺の様子もさることながら、皆が興味を持ったのは、参道にあるお店でした。それもメインストリートにあるお店ではなく、路地を入った場所にある、職人さんが1人でやってらっしゃるお店を各人見つけて、ファンになり、たくさん購入してました。店主の方が英語を少しでも喋ることができると、やはりそこにあるStoryに感動して購入するようです。
龍安寺
"Strone Temple"として認識され、訪問希望者が多かったため、チョイスしました。秋にも訪問したことがありますが、最高に美しいです。
石庭に皆見入るとともに、日本庭園の美しさ、日本建築の美しさに感動しておりました。他のスポットに比べて人が比較的少なく、落ち着いてみれるのも高ポイントの理由でした。
天龍寺 宝厳院
嵐山では、集合時間だけ決め、各人好きな場所を回ってもらうことにしました。
何よりも竹林は、Bamboo Forest として物凄く有名です。「京都でどこ行きたい?」と聞くと、"Bamboo Forest"と答えが返ってくるくらい。
皆思い思いの時間を過ごしたようですが、中でも印象深かったのが、宝厳院を訪れた南米人たち。人混みを避けて、神社仏閣を探していたらたどり付いたとか。そこで飲んだお抹茶が本当に美味しかったと。「自分たちが知っている抹茶とは違う。苦くなくて、本当に濃いんだ。美味しい」と言っていました。そのうちの1人はお土産に高級抹茶を購入したほどでした。特に、海外では黄緑が強く、極めて苦い抹茶が殆どです。
弊社で扱う抹茶もそうですが、本当に美味しい抹茶は、まったく苦くないく、旨味が強いのです。
d:matcha Kyoto オンラインショップ / 【matcha】抹茶
この旨味に外国人も強く惹かれていたことが印象的でした。
金閣寺
伏見稲荷大社に続く評価を誇る、金閣寺。圧倒的な存在感で、間違いない高評価でした。
京都駅→(JR山陰線)→嵐山→(嵐電)→龍安寺→(徒歩)→金閣寺→(徒歩)北大路→(地下鉄)→京都駅
というルートを取りましたが、かなり効率的で評判も良かったです。
東映映画村
はじめて行きました、東映映画村。
反応は、、、分かれました。ハマった生徒達は、下記のように着物を着て、刀をさして楽しんでました。たくさん、facebookにupしてましたね~ ここでもテレビの取材を受けてましたw 残り半分は、そうそうに他の神社仏閣、皇居や二条城などを訪問してました。
京都観光(食事)
先斗町
私も大好きな先斗町。細い路地に味のある店構えのお店がたくさん並びます。川側のお店はたいてい、川床をもっています。
価格の変化に驚きました。私が学生をしていた頃よりも随分と値段が高くなっている印象。歩いている人も、ニューヨークに負けず劣らずのグローバルな様相です。素晴らしい、京都。
写真は、たこ焼き屋さんで、アイスとたこ焼きを購入して、食べ歩きをする時の様子。
湯豆腐懐石
いろんなお店に連れていきましたが、一番評判が良かったのが湯豆腐懐石。
今回は、お世話になっている京都の経営者の方からご紹介頂きました。
順正さんに入ると、大きな日本庭園が迎えてくれます。これでまず心を鷲掴みです。その後のお料理も、どれも美しく、上品で、美味しく最高でした。
飲み物でいうと、ゆず酒が凄く刺さってました。お土産に購入するほどに。
あの香が良いのでしょうね。
川床
皆、足がかなりキツそうでしたが、独特の雰囲気を謳歌しました。
日本酒縛りでエンドレスに。。
会計時の煩雑ささえなければ、、、最高でした。
鳥鍋
こちらも、京都の経営者の方にご紹介を頂きました、鳥久さん。
日本人だと脂身含めて出汁=コラーゲンなどが溶け込んでお肌に◎ という印象ですが、外国人の中には"Greasy"と少し敬遠する人も。そんな彼らは、近江牛の鍋を頼んでいました。
嵐山 おおつか さん
京都市で上位3位の人気をトリップアドバイザーで誇る、(私が訪問した時は首位!!!)おおつかさん。当日ランチに行きましたが、1時間待ちでした。客層は、日本人と外国人が半分半分。
美味しかったです。また行きたい、、
味もさることながら、素晴らしかったのが外国人への対応力。
まず、英語メニューの詳細さ。日本語同様に相当細かい内容をきちんと正しい英語で表記されていました。(これができているお店は極めて少ない)
加えて、Wifi、クレジットカード決済はもちろん(これも意外に対応している店は少ない)、近隣の地図や有名スポットへの生き方を英語で解説した可愛い地図を無償で配られておりました。こうした、外国人への気配りも、外国人観光客を魅了する大きな要素かと。
勉強になりました。
(C)2016 daikimatcha
MBA留学⑨バブソン Japan Trek 京都編 その1
京都への訪問
京都は本当に評判が良かったです。案内する身としても圧倒的に楽しかったです。
京都には数百年も続く老舗企業が多くその経営哲学は所謂アメリカ流のものとは大きく異なりその持続可能な経営に強く感嘆している生徒も多かったです。京都は実は起業や世界企業が多い地域です。様々な企業が限られた場所に集積しているとともに、京都大学を始めとした数多くの教育機関が犇めいており、産学連携がとても盛んです。
伏見稲荷や清水寺、金閣寺など、見た目にもインパクトが強い世界遺産の数々が外国人達の心を掴みます。また、先斗町や祇園の雰囲気や川床などの独特の文化。案内している私も幸せになりました。
企業/機関訪問
京都での企業訪問は、創業から数百年続く老舗企業、ベンチャー企業、大学までバラエティに富んだ訪問先があります。
八つ橋の会社
創業数百年続く、八つ橋の会社の経営陣を訪問しました。バブソンにはファミリービジネス出身の人間も多く、如何に事業を承継していくか、という課題を真剣に考えている人が多く、皆大変興味をもって聞いていました。特に、全員に刺さっていた内容は、「数百年も事業を続けていく秘訣は?」という質問に対して、経営陣の方がお話しされた「常に余裕/余剰を持つこと。一見、無駄に見えるかもしれないが、常に利益を余剰に持ち、仕入れ先などに対してもコスト削減は求めない。常にゆとりを持たす。そうすることで、天災を始めとした本当の危機が来た時に、取引先と相談してその決まった時期だけ、仕入れ値を交渉させて貰う。普段ゆとりを持った深いお付き合いをしているので、そうした関係が築けるのだ」といった内容でした。ファミリービジネスを背景に持つ生徒だけでなく、アメリカ人の生徒達も目から鱗状態でした。資本主義全開で短期的な収益を求めガチなアメリカ流経営に対して皮肉って「アメリカだったら、コストダウン、コストダウンだww」と言っていました。この長期的経営の視点は、旅の最後にとったアンケートの中でも、かなり評判の良い内容でした。
GLM
京都大学のベンチャーとして、誕生した電気自動車会社のGLM。社長の小間様からお話しを伺いました。日本国内だけでなく、海外の投資家からかなりの資金調達に成功されております。
小間社長のお話は、一番、評判が高く、質問が止まなかったため、実際の会議時間もかなり延長されました。小間社長は、過去に複数の起業をご経験されたシリアルアントレプレナーであり、京都大学MBAのご出身です。その戦略的視点は、世の中のトレンドを強く掴んでおられ、その中で自社の強みを磨いていかれおり、全員が感嘆させられました。特に興味深かった点を2点。
自社で持たず、他社との協働
GLM様は、数多くの他の会社様と協働されております。自社のリソースをデザインなど強みになる部分に集中させ、部品や製造などは京都に集積する世界的に超一流のプレイヤーとの協働で解決されています。リソースの限られたベンチャー企業が世界と闘っていくうえでの考え方として、大変参考になります。選択と集中です。超一流のプレイヤーを巻き込む、GLMの将来性とストーリーがとても大事なことは無論ですが。
京都という土地柄
京都は昔から、とてもグローバルだ、というお話でした。京都の会社にとって、東京と香港、シンガポール、ニューヨークなどは同じように捉えている。京都の次に世界にそのまま行く会社がとても多いと。実際に、現在上場している京都発の会社で、本社を京都から東京へ移している会社は一つもない、と仰っていました。GSユアサ、京セラ、村田機械、村田製作所、堀場製作所、島津製作所、ロームなどなど本当に京都発のグローバル企業は相当数あります。
また、「京都」という土地柄が様々な機会を創りだすとも。例えば、ある会社がある地域にあり、そこに海外の投資家が訪れる場合、部長クラスが訪問する、と。しかし、「京都」の場合、京都を訪問したい投資会社の社長が自ら訪問する(観光の言い訳としても笑)ので、話が進みやすかったり、纏まり易かったりは、事実としてある、と仰られておりました。
GLMの車、とにかく恰好良い。
月桂冠
海外でも昨今人気の高い日本酒。その造り方の見学と説明を聞きに伏見にある月桂冠大倉記念館へ。
大倉記念館からガイドの方を1名、専門用語が多いためバブソン側で通訳の方を1人お願いして製造工程を案内して頂きました。
外国人生徒達は、酒に強く、毎晩に近く一升瓶を開けていたので、その製造工程に食い入るように聞きいっていました。また、ガイドの方の詳細な知識と通訳の方の高いスキルで最高のガイダンスができたことも大きな要素でした。
大倉記念館では、レトロボトルの限定品が売っています。蓋の部分が御猪口になっているとても素敵なデザイン。
日本酒製造の詳細なストーリーとこの限定商品のデザインの素晴らしさで、冗談抜きで1人6本など大量に購入をしていました。中には、そのためにスーツケースを後日追加購入していた生徒も。ストーリーとデザイン性、限定感が、外国人の心を魅了するのに本当に大事だ、と実感した瞬間でした。
京都大学
母校、京都大学のロボット研究を行っている研究室に訪問しました。先端のロボット研究を丁寧にご説明頂きました。日米の違いを考察。
アメリカでは研究=商業化、ということも強烈に意識して研究者は研究に取り組んでいます。多くの大学が私立、という背景が大いに影響していると思いますが、エンジニア達は「商業化してナンボ」という考えが強いです。実際にエンジニア出身の生徒もいるので、彼らからすると、京都大学の院生の「商業化は全く考えていない。純粋学問として」というスタンスに大いに疑問を覚えていたようでした。確かに国立大学という予算が常に一定つく環境下で研究をしていると、時に商業化を意識しないが故に、世の中に技術がでていくことが遅れてしまう、というデメリットも多そうです。一方で、基礎研究など、一見すぐに商業化には結びつかないが、プレッシャーの無い中で生まれるクリエイティブな研究成果が日本の技術的厚みにもなっているのではないか、とも感じました。(時と場合と程度によると思いますが、、)
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ガラパゴス諸島へ ダイビングクルーズ 2016年8月
2016年8月、念願のガラパゴス諸島へ、ダイビングクルーズに参加してきました。ガラパゴスはとても人気なので、2月に最後の1席をぎりぎり予約できた状態でした。
ダイビングクルーズはこちらのGalapagos Sky。16人乗りで当初からダイビングを想定して作られた船です。(結構Galapagosには漁船を改造したダイビング船も多い)
ガラパゴスでのダイビングは、下記地図の北にあるDarwin島とWolf島がメインです。1週間の日程で、1日目はテストダイブ、2日目は諸島周辺で2本潜り、Darwin、Wolfへ移動。3~5日は、1日4本Darwin, Wolfで潜り、6日は諸島に戻りイグアナダイブ、7日は陸に上がりゾウガメなどを見る、というプランでした。
参加者は、アメリカ人が6人、カナダ人2人、ロシア人2人、スペイン人1人、アルゼンチン人1人、フランス人1人、日本人1人(私)の計15名という多国籍なメンバーでした。1人で来ている人も多く、寂しい思いは全くしませんでした。参加者の人たちは、医者、弁護士、コンサルタントといった職業の人が多く、1月程休みを取ることが普通のようで、彼らの旅行歴を聞くだけで面白かったです。
ガラパゴス諸島は、赤道のすぐ近くにありますが、フンボルト海流など寒い地域からの海流がぶつかりあっているため、水温がとても低いです。15℃~20℃くらいしかありませんので、フードを着用してのダイビングになります。この海流のぶつかり合いが豊富なプランクトンを生み、その結果多種多様の魚、サメなどの大物が集まります。また、エクアドルが環境保護のため、船からの直接エントリーは認められず、下記のようなパンガという小型ゴムボートでダビングサイトまで行きます。
海流のぶつかった場所を潜るので、海流がかなり強いです。なので全員流された時用にGPSを携帯して潜ります。また、サメなどの大物は水深20m程の場所にいることが多いので岩にしがみついて長時間待つ、というダイビング方式です。したがって、参加者にはエンリッチエアーの資格の取得と最低50本以上のダイビング経験が要件とされています。
このような過酷な環境ですが、潜るだけの価値は間違いなかったです。特にDarwin島は素晴らしく、ハンマーヘッドシャークの群れ(1頭2m以上はあるものが100頭以上)に遭遇することができました。
ハンマーヘッドーシャークは、最も社交性に優れたサメであり、脳みそがほかのサメよりも遥かに大きいようです。他のサメが複数の雄が1頭のメスを巡って激しい性交をするのに対し、ハンマーヘッドシャークは、この群れのうち殆どがメスで、メスが認めた雄を数頭だけ伴って生活する、という特徴があるそうです。
ジンベエザメにも2頭遭遇することができました。「バス?」と思うほどの大きさに本当に感激しました。
ジンベエザメは、海流に向かって泳ぐので、こちらも追いかけるのが大変です。
そのほかにも、ガラパゴスシャーク、シルキーシャーク、ホワイトチップシャーク、ブラックチップシャークなど、2m超えの大物が本当にうじゃうじゃいます。
イグアナダイビングも最高でした。イザベラ島という島の海イグアナだけ、海に潜ります。
1日のうち、約1時間だけ、日向ぼっこで体を温めたイグアナが海に潜って海藻を食べます。海流や気流が複雑にぶつかり合うガラパゴス諸島では、元々は同じ種族でも島ごとに違った進化を遂げているのが本当に興味深いです。(ダーウィンの亀の話が有名ですが)
こちらがおなじみのガラパゴス諸島です。スペイン人がガラパゴスに航海で来ていた時には貴重な食糧だったそうです。(乾燥に耐え、長生きするため)
アザラシは、そこら中にいます。海に潜っているときはダイバーに戯れてきてとても可愛い。
費用はかなりしましたが、時差の無いアメリカに住んでいるからこそいける貴重な経験でした。
次は、紅海、潜りたいな~
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